araseyuta.web
http://homepage
.mac.com/araseyuta/ カテゴリ
以前の記事
2019年 02月 2017年 03月 2017年 02月 2016年 07月 2014年 01月 2013年 10月 2012年 06月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 03月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 06月 2009年 05月 2008年 08月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 02月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
昨日、 久々にあった友人と、 久々にお芝居について話したので なんとなく、 そのあとも、 もやもや考えてて。 んで。 結局は、 3人の役者がいるな、って。 嘘をつく役者と、 嘘をつける役者と、 嘘をつけない役者。 嘘をつく役者ってのは、 そいつの言葉だと行動原理ってやつで、 別の演出家の人の言葉だと、生理ってやつで、 そういうのに、 嘘をつく役者。 その行動が 都合によってなされたもので、 都合ってのは、 台本がこう書かれているとか、 演出がこうしてほしいとか、 監督がこう撮りたいとか、 そういう都合によって、 行動を行っている状態。 そういうのが、 見えてしまっている状態。 あ、都合だったのね。 あ、段取りだったのね。 あ、そう思ってはないのね、 っていう。 こういう状態は、 舞台上で対面していると すげーわかるし、 すげーわかる感じは、 きっと観客席にも伝わるし。 あ、嘘ついた、 みたいな。 ま、そもそもお芝居なんて、 全部嘘なんだから、 そういう嘘をつかれたら、 嘘をつかれた、 っていう返し、というか、 反応、というか、 こっちの芝居、というか、 そういう流れに、 なるんだけど、さ。 それが、 そう狙われたものなら、そーだけど、 そーじゃないと、 「あ、今、嘘ついた」 になっちゃうよね。 そこが、 嘘をつける役者との 境界線っていか、 だって、 都合はあるから。 そう本に書かれてるから。 とある作家さんは言ってたよね。 「一文字一句、間違えずに読んでください」 そりゃ、作家の都合で、 物語の都合で、 役の都合、だよ。 その都合を、 受け入れるっていうか、 段取るっていうか、 演じるっていか、 それをやるのが、 嘘がつける、ってことだよね。 嘘をつける役者は、本当にすごいんだよ。 面と向かっていると、 それは、それが嘘なんだけど、 嘘じゃないんだよ。 嘘じゃなく、嘘なんだよ。 だから、こっちも嘘じゃなくなるんだよ。 反応が、 リアクションが、 芝居が、 あ、そいえば、今になってわかったかもだけど、 演出の人も言ってたな、 かけ算だって。 嘘をつき始めると、 どんどん、どんどん、 小数点以下のかけ算になっていって、 それはつまり、 芝居を割り算していってしまって、 どんどん嘘が積み重なってく。 いい芝居ってのは、 1以上のかけ算。 どんどん、どんどん、 1より大きいのが掛け合わさって、 どんどん、どんどん、 大きくなっていく。 だって、嘘じゃないから。 嘘をついてないから。 嘘じゃなく、嘘がつけてるから、 芝居が大きくなっていく。 この感覚が忘れらんなくて、 あー、舞台で、会話したい、って思うんだろうね。 舞台の上で会話する、とか、 相手の役者の言葉を聞く、とか、 そういう感覚って、 本当に、あるんだよ。 決まりきっている未来があって、 決まりきっている物語があって、 決まりきっている一秒後があるんだけど、 それでも、ドキドキするんだよ。 そういう感覚なんだよ、 お芝居って。 だって、観客席だって、 ドキドキするでしょ? 物語がどうなるのか、 物語がどう進んでいくんだって、いう、 そういうドキドキもあるけど、 もう、ストーリーも全部わかっている、 シェイクスピアをみたり、 こないもしない、 ゴドーを待ってみたり、 昨日見た舞台を、 また見に行ったり、 そういうのって、 あるじゃない。 いや、あるから、 劇場にいくんだよ。 嘘をつけない役者ってのは、 その両方、なんだな。 都合がわかんないときは やっぱ嘘がつけない嘘をつくし、 都合がわかるときは、 わかる、っていうのとは違うか、 身体が反応するときは 嘘じゃない嘘をつくし、 そもそも、 嘘なんか、つきたくないんだ。 だって、嘘なんだもん。 いくら、それが身体から出ても 嘘は嘘だから。 嘘なんて、つくもんじゃない。 僕の今立っている舞台だって、そうだ。
by araseyou
| 2013-10-29 22:36
| 演劇の日々
|
ファン申請 |
||